A)「給付維持・負担上昇」
B)「給付削減・負担維持」
の2つのケースが示され、その2つのケースに関し、2008年2〜3月に実施したアンケートの結果によれば、約半数がB)に近く、4分の1がA)に近い結果となった。ただし年齢による違いがみられ、年齢が高まるにつれてA)を支持する傾向がみられる。】と書かれている。
そして、第3章 高齢化・人口減少と財政の課題 【第2節】高齢化・人口減少と社会保障財政 にこんな図が示され

図の説明として【アンケートの結果をみると、年齢による違いはあるものの、一人当たり社会保障の給付を削減してでも負担の引上げ回避を求めるという意見が多かった。】とあり、確かにその通りであるが少し読み取りにくい。グラフの両端に目盛りがあるので分かりにくいのだ。そこで、縦軸の目盛りを一本化してグラフを作り直してみた。

こうして改めてグラフを見ると、【アンケートの結果をみると、年齢による違いはあるものの、一人当たり社会保障の給付を削減してでも負担の引上げ回避を求めるという意見が多かった。】というのがより鮮明に分かる。働いている全ての年代が現在の負担は大きく重く、日本の社会保障がいつまでもこのままの水準を保つことは無理だろう、と考えているように見える。特徴的なのは、社会保障の給付を受ける直前の年代になるとAとBが急接近していることである。正直なものだ。
それにしてもアンケートを取った年代が最高齢で69歳というのは解せない。せめて最近流行りの後期高齢者以上の年代までアンケートの枠を広げると、また違ったグラフになっただろうと思ふ。我が国の65歳以上の世代は2005年で約20%で、2055年には倍の約40%を占めるのがはっきりしている。現在社会保障を受けている年代がどんな意見を持っているのか調査することは必要なことだろう。まさか未来永劫高齢になれば当然高度な社会保障を受益可能と考えている人ばかりではないような気がする。若者にばかり負担を強いるのは酷というものだ。
給付削減を徒に先送りしても事態は悪化するばかりだと思ふ。

