2008年11月03日

#1967 メラミンと食品安全委員会

 wikiには【食品安全委員会(しょくひんあんぜんいいんかい)とは、内閣府の審議会等で、食品安全基本法に基づいて食品安全行政を行う機関である。】と記されている。2003年7月1日に内閣府に設置された政府機関で「国民の健康の保護が最も重要であるという基本的認識の下、規制や指導等のリスク管理を行う関係行政機関から独立して、科学的知見に基づき客観的かつ中立公正にリスク評価を行うという。」と謳われている。2008年8月2日から見上彪氏が委員長に就任し、内閣府特命担当大臣(食品安全担当)として野田聖子氏が任命されている。

 食品安全委員会のHPに重要なお知らせと題した「中国における牛乳へのメラミン混入事案に関する情報について」という文書があったので読んでみた。平成20年10月31日に更新されている。

【中国において、メラミンが混入された粉ミルクが原因と思われる乳幼児の腎結石等の被害が生じている、との報道がなされています。我が国においても、中国から輸入した加工食品の原材料として、メラミンの混入が確認された製造者の牛乳を用いていたことが確認されました。このため、輸入時及び国内流通輸入食品の検査等の対策強化が図られており、メラミンが検出された食品については食品衛生法に基づき回収措置が取られています。なお、具体的な回収措置(リスク管理措置)については「メラミン等による健康影響について」(8ページ)をご覧ください。世界保健機関(WHO)のQ&Aでは、メラミンが牛乳に添加された理由を、「中国の事件が発生した地域では、増量の目的で生乳に水が加えられていた。水が加えられて希釈されると、たん白質含量は低くなる。牛乳のたん白質含量は、窒素含量を測定する方法で検査されるので、窒素含量の多いメラミンを添加すればたん白質含量を高く偽ることができる。」と解説しています。メラミンについては、これまで世界保健機構(WHO)、米国食品薬品庁(FDA)、欧州食品安全機関(EFSA)、カナダ保健省等によりリスクに関する見解等が出されております。現在食品安全委員会でも科学的知見を収集しているところですが、10月9日の時点で、これまでに得られた知見の取りまとめを行いましたので、下記「メラミン等による健康影響について」として情報提供します。食品安全委員会では引き続き情報収集を行い、今後も科学的知見を提供していきます。なお、国内外の関係機関の情報も合わせて紹介します。】

 と記されており、要するに、メラミンが検出された食品については食品衛生法に基づき回収措置が取られているので、現在出回っている食品は安全ですということだろう。

 11月2日には中国の電子新聞「人民網日本語版」にメラミンに関する情報が掲載された。メラミンが検出された卵はごく一部の企業のものだから、安心して卵を食べなさい、という内容で、中国の人々もこれで一安心したことだろう。

農業部 メラミンが検出された卵はごく一部の企業のもの
【このほど明らかになったメラミン混入卵事件について、中国農業部牧畜業司の王智才・司長は、「市民は安心して卵を食べることができる」と述べた。中央電視台(CCTV)が11月1日に報道した。王司長によると、メラミンが検出された卵はごく一部の企業のもので、鶏卵業の発展は全体的に見れば健全かつ安全なものであり、卵は安心して食べることができるという。王司長はまた、「農業部は去年6月、飼料に混入されたメラミンの検査基準を発表しており、10月28日までの合格率は97%以上だった」と述べた。】

 これでメラミン騒動は一段落したのかと思っていたら、こんな報道もある。読売新聞が報じたもので【メラミン使用は「公然の秘密」】というセンセーショナルなものだ。

中国、メラミン使用は「公然の秘密」…中国紙報道
 【中国製粉ミルクへの混入で問題化した有害物質メラミンが中国産の卵からも検出され、社会に不安が広がっている。中国紙「南方日報」(電子版)は30日、動物の飼料へのメラミン混入は業界全体の「公然の秘密」で、5年前に水産物養殖の飼料から始まり、家畜に広がったと伝えた。メラミンが食品業界で幅広く使用されている実態が浮かび上がってきた。問題の卵を生産した養鶏場の親会社「大連韓偉集団」(遼寧省大連市)は、養鶏場で使った飼料の原料から、9月22日にメラミンが検出されていたことを認めている。同集団によると、この原料を製造した同省瀋陽の業者はすでに拘束され、工場は閉鎖されたという。業者が、粉ミルク同様、たんぱく質の含有量を多く見せるため、原料にメラミンを添加していたものとみられる。その後、山西省と湖北省の企業が生産した卵からもメラミンが検出された。いずれも北京市内では販売されていないが、市内の卸売市場で、卵を買い控えて一時価格が下がったほか、周辺の農村でも卵が売れないなどの影響が出ている。南方日報は、広東省の飼料業者の話として、メラミンが水産物養殖業から家畜まで幅広く使用され、その影響は粉ミルクをはるかに超えていると指摘。メラミンは、実際にたんぱく質を含んだ原料の代替品として飼料に添加され、特に中国南部ではスッポンやウナギの養殖に使われている。衛生省によると、粉ミルク汚染による腎結石などの健康被害で入院している乳幼児は10月29日現在も、2390人に上っている。2008年11月1日(土)02:13】

 メラミンが表沙汰になったのはアメリカで発生した2007年のペットフード・リコール事件(猫2527頭、犬2365頭が死亡)で、当時のニュースを検索すると【中国では動物の飼料に一般的に使用され、一部の顧客には賞賛されている。the Kaiyuan Protein Feed社(中国)のワン経営者 のコメント「メラミンは適量を使用すれば、動物に害はでない。自社の製品は、非常に安全で確かです。」これが中国側の考えた方のようです。】という記事があり、さらに2007年4月29日にはこんな記事がある。

Filler in animal feed is open secret in China
By David Barboza and Alexei Barrionuevo Published: April 29, 2007

"I don't know if there's a regulation on it. Probably not. No law or regulation says 'don't do it,' so everyone's doing it. The laws in China are like that, aren't they? If there's no accident, there won't be any regulation."
「もし規制があったらどうなるか私には分からない。たぶんないんだろう。それをしてはならないと法律や規制はない。だからみんなそれをしているのだ。中国の法律とはそのようなものだ。もし事件が起こらなかったら何も規制されることはないのだ。」

 この報道の真偽の程は分からないが、こういう考え方が中国に蔓延しているのであれば第二第三のメラミン事件が起きても不思議はない。飼料或いは食品にどんな物質が混入されているか誰にも分からない可能性がある。残念ながら日本の食品安全委員会でも対処の仕方がないだろう。対処するとすれば日本国として中国産の食品の輸入禁止措置だろうが、それは現実的に出来ないだろう。

 せいぜい中国製の食品を買わない食べないを徹底するしかないが、本当に困ったことである。

関連記事
#1917 メラミン
#1167 コワヒハナシ
【雑談の最新記事】
posted by あど at 06:21| 青森 晴れ| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございます。
 日本の加工食品は中国に依存しているところが大きいですから安心できる加工食品はほとんどなさそうですねぇ。
 諦めました。
Posted by 島谷 at 2008年11月03日 06:52
おはようございます。
 メラミンによる食品汚染が予想以上に拡散しているのは間違いないところでしょう。最終的にはメラミンに対して耐性のある人間が長生きするでしょうね。オソロシア。
Posted by あど at 2008年11月03日 07:07
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/108997510

この記事へのトラックバック