2009年06月24日

#2209 ウインブルドンDAY2 クルム伊達公子散る

 出来るだけベースラインでの長い打ち合いを避けて体力の消耗を抑え、リスクを恐れずに少しでもチャンスがあればネットに出てボレーで勝負する、という作戦で伊達はこの試合に臨んだように思える。それがズバリと当たり見事に第1セットを取った。しかし、唯一の誤算はネットに出るための前後の動きが予想以上に伊達の脚力を消耗したことかもしれない。テニスの場合左右の動きより前後の動きの方がはるかに脚力と体力を消耗する。Wozniackiのロビングを全力で追いかけたことも響いていたように見えた。

 この試合の伊達のウイナーとエラーと獲得ポイント数はセットを重ねるごとに極端に悪化している。この数字の変化は第1セット後半の攻防で伊達が体力と気力と戦略を全て使い果たしたことの証(あかし)かもしれない。第1セットはWozniackiを振り回していたが、第2セット第3セットはWozniackiの振り回しに全くついて行けなくなった。

ウイナー 15→5→5
エラー  12→11→11
ポイント 40→18→10

 伊達はフルマラソンを3時間半で走り抜くだけの脚力を持ち、自らNHKのピラティスの講師をつとめるほどのストレッチとフィットネスの達人で、しかも1年以上一流のスタッフと共にハードトレーニングを積み重ねてきた選手だ。普通は試合中に痙攣することなど考えられない。もしかするとウインブルドン独特の緊張感とWTAツアーの過酷な日程が伊達選手の筋肉に大きなダメージを与えていたのかもしれない。

 ボクシングでいえばTKO負けの試合であった。伊達にとって悔やんでも悔やみ切れない負け方だったと思ふ。

 今年の全豪オープン1回戦では試合中に腰と背中を痛め、全仏オープンの予選1回戦では脚を痛め、ウインブルドン1回戦では太ももの痙攣が起きた。これでは地元の若い選手を押しのけてせっかく貴重なワイルドカードを貰った意味がない。残念だがトップレベルの競技テニスから身を引く時期が再び訪れているように見える。

 二度とウインブルドンで伊達を見ることはないだろうが、伊達は96年のセンターコートでグラフと戦った時以上に十分に戦ったと思ふ。


090624.jpg




DAY2のシードダウン
Nicolas Kiefer(GER)[33]
Kaia Kanepi(EST)[25]
Agnes Szavay(HUN)[30]
Alize Cornet(FRA)[22]
Sybille Bammer(AUT)[29]
Anna Chakvetadze(RUS)[32]
Marat Safin(RUS)[14]
Dmitry Tursunov(RUS)[25]


DAY2の日本選手の結果
Caroline Wozniacki(DEN)[9] def. Kimiko Date Krumm(JPN) 5-7 6-3 6-1
Kristina Kucova(SVK) def. Aiko Nakamura(JPN) 2-6 6-3 6-3
Svetlana Kuznetsova(RUS)[5] def. Akiko Morigami(JPN) 6-3 7-6(1)

posted by あど at 09:16| Comment(2) | TrackBack(0) | テニス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございます。
 クルム伊達の相手はランク9位なんですね。
 ラケットをコートにたたきつけて悔しがらせるほど相手を追い詰めたのですから凄いですね。
 テレビのインタビューでも晴れ晴れした顔をしていましたから悔いのない一戦だったのではないでしょうか。
 心から拍手を送りたいと思います。
Posted by 島谷 at 2009年06月24日 09:44
おはようございます。
 昨夜は伊達の試合を深夜まで観戦してしまい、寝不足です。Wozniackiが不調で伊達に少しだけ勝つチャンスがあっただけに悔いの残る試合でした。
Posted by あど at 2009年06月24日 10:06
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