2008年02月10日

#1667 歓喜の歌 歌のチカラ

 映画を観る前にちょいとおなかが空いたので家内と一緒にネギラーメンと餃子を食べた。映画を観ると偶然にも映画の中で餃子が重要なキーワードになっているのに驚いた。偶然というものはあるものだ。餃子といっても毒餃子ではなく中華料理店の女将さん大田(藤田弓子)が商売で作る餃子のことである。主任の小林薫と部下の加藤(伊藤淳史)が一緒に餃子を食べるシーンはこの映画の核であった。

 ♪守もいやがる 盆からさきにゃ 雪もちらつくし 子も泣くし
 ♪盆がきたとて なにうれしかろ かたびらはなし 帯はなし

 【みたまレディースコーラス】のリーダー松尾(由紀さおり)が静かに「竹田の子守唄」を唄いだしたとき、おいどんのからだは固まった。隣の席には家内が座っているのだが、そんなことにお構いなしに、とにかく固まってしまったのだ。病室でこの唄におくられて旅立つ少年がいるこのシチュエーションだから激しく心を動かされたのかもしれないが、そんな演出以上に由紀さおりの唄の力に圧倒されたのだった。この映画の最も重要なシーンだと思ふ。

 もう一つの驚きは、【みたま町コーラスガールズ】の団員平澤由美が【みたまレディースコーラス】の団員の前でダニーボーイを独唱する姿である。過去に色々なダニーボーイを聴いてきたが、平澤の熱唱したダニーボーイは最高の出来であった。ひょっとするとナット・キング・コールのダニーボーイを聴いて以来の衝撃かもしれない。大急ぎで平澤由美について調べると【東京都出身。8月28日生まれ。抜群の歌唱力とエキゾチックな雰囲気で、ミュージカルの舞台やライブ活動、海外ドラマの吹き替え等で活躍する。2004年、東宝ミュージカル『ミス・サイゴン』ジジ役に抜擢され、好評を博す。ストレートプレイにも出演するなど、活動の幅を広げている。】とある。知らなかったとはいえ、あまりにも映画の中に馴染んでいたので歌手の方とは思っていなかったのだ。劇中リーダーの五十嵐(安田成美)が「遠慮しないでやって」という声をかけたのには十分な理由があったのだ。撮影中もこのシーンは出演者に大きな力を与えたのではなかろうか。いい映画をみんなで創りあげる喜びは役者冥利、監督冥利につきるだろう。

 映画も進み、おいどんの苦手な「翼をください」が流れた。(大きな声では言えないが、実際この曲はママさんコーラスでよくとりあげられるのだが、どうしてそんなに好まれるのかサッパリ分からないのだった。)まあそれは置いといて、とにかくようやくこの映画が「素人のママさんコーラス」を題材にしているということを思い出させるには十分な効果があった。しかし「トルコ行進曲」が流れると、やはりこのコーラスグループは只者ではないと思わせるには十分で、劇も終盤になり大晦日のお約束「歓喜の歌」がスクリーン一杯に流れると、あとは圧倒されて聴き入るだけである。指揮を執られているyu_mamaさんのコーラスグループもこんなレベルのフルオーケストラで熱唱するのだろうかと思わず考えてしまった。リーダーの五十嵐が指揮棒を振る姿が下手とかそもそも指揮棒がいるのかとか、指揮者は下手入場が原則だろうとか、何でアメリカ娘がロシア娘で登場ししかもシャラポアという名前にしたのかとか、ランチュウがどうして陰の主役なんだとか、細かいことは一切言いません。

 そして映画は唐突に終わり、静かにクレジットが流れるかと思いきや、いきなり「あの鐘を鳴らすのはあなた」が流れ、あれは和田アキコが歌っていた曲で森田公一と阿久悠が作り上げた傑作だ。クレイジーケンバンドの唄を聴くと確かにこの唄は男唄だと認識を新たにしながら、殆ど腰が抜けた状態で席を立ったのであった。

 最も印象に残ったセリフは、家元の「一人百円!」である。お元気そうで何よりでした。(ーー;)
posted by あど at 07:20| 青森 ????| Comment(4) | TrackBack(3) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 何を隠そう、おいどんは素人コーラスを聴くのが大の苦手。
「千の風になって」を歌った何某歌手のように身振り手振りを入れられた日にはいても立ってもいられなくなりますたい。

 ところで、「ダニーボーイ」とくればベラフォンテではなかったでごじゃらんかの。
Posted by 亜Q at 2008年02月10日 11:15
【何を隠そう、おいどんは素人コーラスを聴くのが大の苦手。】禿同。あの服装を見るだけでドンビキしてしまうのでゴンス。おまけに連れ合いも昔コーラスをしていて、あの白いドレス姿で唄っている写真まであるのです。何かの祟りかもしれません。フー

【ところで、「ダニーボーイ」とくればベラフォンテではなかったでごじゃらんかの。】御意。色々とごちゃ混ぜになっておりまする。ハリーベラフォンテもナットキングコールも遠くに霞んでしまいました・・・

 ついでに今日の羽根九段はさっさと投げて、昭和の名局にしたほうがアジが良かった。羽根さん辛そうで、見るに堪えませんでした。
Posted by あど at 2008年02月10日 14:36
忘れた頃に名前が出てくるブログですのう。気をつけておかねば。
最近の私は、お勉強に忙しくて映画を観ておりませんの。時間がないし、いっしょに映画前のラーメン餃子を食べてくれる夫もおりませんし、映画だって夫婦50割にできるのに肝心の夫がいないのではねえ。
この映画は、興味あったんですけど。そういうこと?だったら見なくてもいいか。あやしげな指揮者を見て私を思い出したんでありますか。素人のママさんコーラスを見て、私を不覚にも思い出したんでありましょうか。いずれにしても、ふーむ。見てないからなんとも言えんわ。
「翼をください」苦手ですか?私は、コーラスでは歌いませんけど、学生時代にはギターを抱えて歌っておりましよ。フォークグループのつもりで^^
あ、ちなみに私は指揮棒なんて持ちませんけど。
Posted by yumama at 2008年02月11日 22:13
 ワタクシ的にはこの映画は★★★★★でした。指揮者五十嵐とyumamaには共通点があるなー、と思っただけです。思うのは自由なのだ。^^
Posted by あど at 2008年02月12日 05:19
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『歓喜の歌』
Excerpt: (2007/日/松岡錠司) 【期待度】★★★・・ 【満足度】☆☆☆☆・  【ギョーザはいい話なんだけどちょっとタイムリーな事件で・・・度】★★★★★  
Weblog: 『座敷牢からなんかニョロ〜っとトビ出したようなカンジの.......』
Tracked: 2008-02-10 14:17

歓喜の歌 観てきました。
Excerpt:  ブログ仲間BIGLOBE平主任ブログさんのお名前は飯塚さん。しかも主任さんです。飯塚主任と言えばこの映画、歓喜の歌です。なんてったてこの映画の主人公は飯塚主任なんですから。 と言うわけで、どんな映画...
Weblog: よしなしごと
Tracked: 2008-03-02 15:49

『歓喜の歌』
Excerpt: □作品オフィシャルサイト 「歓喜の歌」□監督・脚本 松岡錠司 □原作 立川志の輔 □キャスト 小林薫、伊藤淳史、由紀さおり、浅田美代子、安田成美、藤田弓子、田中哲司、根岸季衣、光石研、筒井道隆、笹野高...
Weblog: 京の昼寝〜♪
Tracked: 2008-03-06 22:05