シャラポアが今年の全豪オープンで完成度の高いテニスをしていたので暫くは負けないだろうと思っていたが、いつのまにか18連勝もしていたのだった。まあ連勝記録はいつか止まるものだから仕方がないが、1セットダウンからイーブンにもっていって最終セットまで戦って負けたのでそんなに落胆することもないだろう。しかも相手が同郷のクズネツォワなら諦めもつくというものだ。
スベトラーナ・クズネツォワは旧ソ連でも有名な自転車競技一家に生まれ育ち、父親は著名な指導者、母親は元世界選手権優勝者、兄はアトランタ五輪銀メダリストで、本人は7歳から始めたテニスを職業に選んだ変り種である。2004年に全米オープンを制したときは逞しい大腿部と下腿部に目を奪われたものだ。あれはひょっとすればアスリートとしては素晴らしいが若い年ごろのお嬢さんとしてはきっと悩みがあるだろうと思われた。身長は174センチと小柄だが、体重が73キロと女子にしては重く、きっと骨量と筋肉量が男性並みに多いのではなかろうかと思われた。その体躯を駆使してハードヒットするとさしものシャラポワの怪力も捻じ伏せられることは十分考えられるので、シャラポワがクズネツォワに負けてもそんなに驚いてはいない。それにまだまだこれからシャラポアは強くなるので近い将来もっととんでもない連勝記録を叩き出すだろう。
18連勝という言葉で思い出したのは、94年に吉岡稔真が成し遂げたS級18連勝という不滅の大記録である。あの頃の吉岡は強かった。実際その年の当地の記念競輪で吉岡が師匠の中野浩一と同乗したとき、連日吉岡の人間離れしたスピードにファンは興奮し、4コーナー出口から長い直線に入りゴール線上では結局師匠がタイヤ差だけ差しているという藝術を見せ付けられてさらに驚愕したものだった。あのとき間近で見た吉岡は輪界の大スターとしてキラキラと輝いていた。あれが競輪の全盛期だったのかもしれない。
あれから14年が経過し、昨日は静岡で第61回日本選手権競輪の決勝戦が行われた。当地ではテレビ放映もなくネットで観戦するだけだが、映像は乱れに乱れて十分に醍醐味が伝わってこなかった。しかし連日驚異的な4倍速ギヤで疾走する山崎芳仁の姿を見て、脚質は違うものの吉岡の姿と重なるものがあった。小嶋敬二という大腿部周囲が74センチの怪物と4倍速ギアの山崎の決勝戦は見ごたえがあった。でも優勝したのは地元の渡辺晴智で二着は小兵合志正臣。晴智オメ!この二人も素晴らしかった。皮肉なことに展開次第で最も強いものが勝つとは限らないのが競輪だ。そこに博打としての要素があるが別に大金を賭けなくとも競輪は楽しめるのだ。
今の競輪界で一番必要なものは当時の吉岡のようなスターの存在だろう。スターが出現するためには、少なくとも一流選手が疾走する姿を一般の人の目に触れる媒体で流さないとどうにもならないと思ふ。競輪選手を博打の駒でなく、一流のアスリートとして認知させる努力をしないと競輪は衰退するばかりだろう、と危惧するのだ。
それとも山崎がこれからS級で18連勝をすると少しは競輪もニュースになるのかなあ、と思った次第である。
2008年03月24日
#1715 シャラポワの連勝18で止まる
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/90670649
この記事へのトラックバック
日本選手権競輪回顧
Excerpt: 第61回日本選手権競輪決勝が23日、静岡競輪場で行われた。1・渡邉晴智がSを取り、5・山崎芳仁−渡邉−8・合志正臣、9・小嶋敬二−2・山田裕仁−4・山口幸二−7・濱口高彰、3・平原康多−6・藤原憲征残...
Weblog: 公営競技はどこへ行く
Tracked: 2008-03-25 03:54
http://blog.seesaa.jp/tb/90670649
この記事へのトラックバック
日本選手権競輪回顧
Excerpt: 第61回日本選手権競輪決勝が23日、静岡競輪場で行われた。1・渡邉晴智がSを取り、5・山崎芳仁−渡邉−8・合志正臣、9・小嶋敬二−2・山田裕仁−4・山口幸二−7・濱口高彰、3・平原康多−6・藤原憲征残...
Weblog: 公営競技はどこへ行く
Tracked: 2008-03-25 03:54

