2008年07月24日

#1850 第63期本因坊戦最終局 高尾秀紳散る

 平成20年7月23日午後6時半、黒の135手目を見て本因坊が投了した。

 新・羽根時代が開幕した瞬間かもしれない。

 毎日新聞の記事をもとに盤面を貼っておこう。少しは激闘の雰囲気が伝わるかもしれない。

 羽根新本因坊と高尾元本因坊は永遠のライバルなので、これからも何度も桧舞台で戦うだろう。

 素晴らしい碁を打ち終えた両者に、盛大な拍手を送りたい。

一日目

【9:50】黒15のスベリは非常に珍しい手。秋山八段「日本ではほとんど見た記憶がない」
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【14:57】45分投じて打たれた白36のトビは検討陣の予想になかった手。この手では6の四のオシが予想されていた。
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二日目

【9:06】羽根挑戦者が黒49を打ったところで、工藤九段が封じ手の封筒を開封し、「封じ手は6の九マガリです」と読み上げる。秀紳が白50を着手し、両対局者が一礼して対局再開。
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【10:57】黒65のノゾキに対し「お、そこまで来るのか」と驚く検討陣。
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【14:01】黒89のアテコミに「おー、すごい手だね!」と控え室に歓声が上がる。
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【16:55】黒113のワリコミが強烈で、117まで突き抜かれた形に「白がかなり苦しく見える。打つ手が見えない。」と神田九段。
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【18:30】黒135のツナギを見て、秀紳が投了。残り時間は秀紳が32分、羽根挑戦者が6分。
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2008年07月23日

#1847 第63期本因坊戦最終局 封じ手

 最終局の第一日目の昼食は写真で見る限り実に美味しそうな天ぷらそばと笹寿司。暑い時はやはり蕎麦に限る。

 TVに映し出される万波奈穂初段の司会と蘇耀国八段の解説は見ていて楽しい。やはり若者が登場すると画面が引き締まるなあ。大盤までがキラキラと輝いて見える。

 道中色々あったが夕刻になり本因坊秀紳が50手目を封じ、緊張した面持ちで立会人の工藤紀夫九段に封筒を手渡した。封じ手はおいどんが打つなら黙ってAだが、すかさず黒から覗かれるだろうから少しツライかもしれない。

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 それにしてもお二人の棋歴を並べて拝見するとまるで双子のようだ。今回の本因坊戦がどんな結果で終わろうとも、これからも永遠のライバルとして戦っていくだろう。

 お楽しみはこれからだ。σ(゚ー^*)

高尾紳路 昭和51年10月26日
☆平成3年入段、4年二段、5年三段、6年四段、8年五段、10年六段、12年七段、14年八段、17年九段。
☆平成18年:通算600勝達成(196敗2持碁)
☆入段から14年9ヶ月での達成
☆達成時勝率.754は史上1位
☆29歳2ヶ月での達成
名人 1期(31期)
本因坊 3期(60〜62期)
十段 1期(46期)
新人王 1期(21期)
NEC俊英戦 2期(15期、17期)
竜星戦 2期(9期、13期)
新鋭トーナメント戦 1期(33期)

羽根直樹 昭和51年8月14日
☆平成3年入段、同年二段、4年三段、同年四段、6年五段、8年六段、10年七段、12年八段、14年九段。
☆平成17年:通算600勝達成(251敗3持碁1無勝負)
☆入段から14年9ヶ月での達成
☆達成時勝率 .705
☆29歳5ヶ月での達成
棋聖位 2期(第28期〜29期)
天元位 3期(第27期〜第29期)
新鋭トーナメント戦 優勝1回 (第26回)
阿含桐山杯 優勝1回 (第11期)
NHK杯 優勝1回 (第53回)
王冠戦 優勝4回 (第40,43〜45期)
NEC俊英囲碁トーナメント戦 準優勝(第15回)
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2008年07月22日

#1846 第63期本因坊戦最終局

 一方的な終焉を迎えるのではないかと危惧されたのが随分昔のことに覚える。

 本因坊秀紳に羽根直樹九段が挑む第63期本因坊戦挑戦手合最終局は本日7月22日から新潟県妙高市の「赤倉観光ホテル」で打たれ始める。

 本日の妙高市の天気予報は、曇り時々晴れ、最高気温31℃、湿度60〜80%でかなり蒸し暑いが、ホテルは標高1000メートルにあるのでずっと気温も湿度も低いだろう。

 対局室の温度管理はおそらく完璧で、きっと快適だろうが、布石の流れが決まるまでは両者ともに何度も冷や汗が出るかもしれない。慎重な布石になるので、一日目の手数は少ないだろうと予想している。

 日本棋院のサイトに三連勝三連敗の結果一覧と、過去の7番勝負の対戦結果一覧があったので並べてみた。7番勝負全体では最終局の勝率は明らかに白番のほうがいいが、三連勝三連敗では殆ど五分の結果だ。今回はどうなるのだろう。最終局は握りになるので、そこから放映が始まるかもしれない。

 とにかくこれで三コウでも出現しない限り、明日の夕刻或いは深夜にはどちらかが微笑み、どちらかが歯をくいしばって俯く姿を見ることになる。そして終局の場面はお約束通りきっとTVの放送枠に入らないだろうから、両雄のそんな姿を見ることはかなわない筈だ。それが日本式タイトルマッチの放送流儀なのだから仕方がない。

 いつもならヨセを放送しないのは如何なものかと文句の一つも言いたくなるが、最終局に限ってはあまり終局間近の両者の表情を見たくない、というのが正直な気持ちでもある。負けが見え始めてから逆転の手段も発見出来ず、静かにヨセて収束を図るときの心境はさぞや辛いものがあるだろう。混沌とした激しい戦いを終え、静かに自らの負けを認める心を作るためには、それ相応の時間が必要なのかもしれない。それが長いヨセであるとすれば、ヨセの時間はある意味残酷物語だろう。

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2008年07月20日

#1844 NHK杯1回戦第16局 ゾーンプレス王銘エン九段対今村善彰八段

解説はマイケル・レドモンド九段

みどころ
 元本因坊王銘エン九段のゾーンプレス戦法に対する今村善彰八段の打ち回しが焦点になるだろう。この碁を解説するマイケル・レドモンド九段の美しく正確な日本語も聞き逃せない。司会の中島美絵子初段のファッション、対局者の握りの流儀、お茶を持ってののどかな席替え風景、棋譜ツケの巻幡多栄子三段の物憂い表情、秒読みの万波奈穂二段の「しちー はちーー きゅっうーーー じ・・・」のスリリングで魅惑的な声にも注目。

注意
 来週のNHK杯はお休みなので、今週のこの対局を録画して2週間分楽しみませう。そろそろ魔の高校野球シーズンに入ってきているので、良い子の皆さんは放映時間の変更に注意。なお今年の8月は北京オリンピックと重なるので、NHK杯の放映時間は十分に確認する必要があります。すぐに放送が飛ぶ可能性大と心得るべし。

王銘(おう めいえん、1961年11月22日 - ) 愛称 オーメン先生
wiki「ゾーンプレス」呼ばれる戦法は、「棋道」誌1998年7-12月号の連載「新おすすめ正統思考法」で公表された戦法で、その後NHK囲碁講座、単行本等で紹介され、独特の理論が人気を集めた。従来の布石理論の、広いところから打つという基本原則をベースに、サッカーのゾーンプレス戦術のイメージを取り入れてさらに理論的な幅を持たせたものと考えられ、模様の幅(ゾーン)、相手の石への圧力(プレス)といった概念の有機的な結びつきによって「盤上のすべての石が働く」状態を目指したものである。実戦においては実利よりもゾーンを重視した場合に、斬新な着手として現れることがあり、実験的な手法と見られる場合もある。

今村善彰八段(いまむら・よしあき 昭和43年8月14日 - ) 愛称 知りません
昭和43年8月14日生 広島県出身
島村俊廣九段門下
58年入段、同年二段、60年三段、61年四段、62年五段、
平成元年六段、3年七段、8年八段、18年九段
平成6年大手合第1部優勝
日本棋院中部総本部所属
平成17年:通算600勝達成




今村康子先生は今村俊也九段の奥様でした・・・
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2008年07月18日

#1842 第63期本因坊戦第6局 挑戦者勝ちついに3勝3敗

 封じ手予想は見事に外れた。

 右辺にペタンとツケた手を見た瞬間、解説の石田芳夫九段が「いい手ですね」と絶賛した。確かにこの手からこの碁の主導権は挑戦者羽根直樹九段に移り、終始高尾本因坊が守勢に回ったように見える。まるでその後の展開を予言するかのようにひと目で「いい手ですね」と言い切った石田芳夫九段の眼力も凄いが、3連敗のあとチアイテガイじゃないかと思えるほど凄まじい勝ち方で3連勝を成し遂げた羽根直樹九段の集中力には目を見張る。やはりこのシリーズが始まる直前までの今年の成績が16勝2敗、勝率.889というのは伊達でもクルムでも公子でもなかった。テニスに例えると、第1セットから第3セットは高尾本因坊の6−4、6−3、6−4、第4セットから第6セットまでは羽根挑戦者の6−0、6−0、6−0という趣で、流れからすると最終セットはどちらかの7−6タイブレーク勝ちになるような希ガス。最終局も6−0というスコアなら見ている方がツラクなる。というより、常にタイブレーク的勝負が展開されるように二日制持ち時間8時間という特殊な制度があるのではなかろうか、と思ふのは素人の赤坂見附的考え方なのかしらん?かつて某雑誌で持ち時間100時間という企画で碁が打たれたことがあったが、そんなに名局にはならなかった記憶がある。時間がいくらあっても人間の能力では碁に太刀打ちできないのかもしれない。これも碁の不思議な魅力である。

 とにかくこれで第63期本因坊戦の最終局は7月22・23日に新潟県妙高市の「赤倉観光ホテル」で打たれることになった。

 ど迫力の最終局を期待している。

 封じ手57からの変化は黒最強に見える。白に何か対抗策はなかったのだろうか?
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 終局図。
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2008年07月17日

#1841 第63期本因坊戦第6局第一日目 封じ手予想

 空席の目立つ大相撲名古屋場所のために2分遅れで始まった本局は、封筒に立ち会いの武宮九段が封緘のサインをするところから放送が始まった。解説は石田芳夫九段。

 局面は落ち着いており盤面を見渡しても特に争いもなく、平和でのどかな景色が広がっている。

 封じ手は右下隅あたりじゃないかという石田芳夫九段ののんびりしたご託宣が下る。たしかにそんな気もする。

 聞き手は中島美絵子初段。相変わらず別嬪さんだ。

 実際ここまでの手順を並べるとかなり地味な展開である。全体に穏やかな手が多く、本因坊戦と断らなければアマの対局でも出現しそうな碁形である。特に左下の白のハネツギはおいどんが打つときっと悪手と云われそうである。この微妙なタイミングで打つのが本因坊秀紳の真骨頂なのかもしれない。

 クイズとしての封じ手はこんな絵になっている。封じ手予想クイズ

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 冷静に考えるとAと打って相手の目を奪いながら自分の根拠を確かめるのだろうが、実戦だとCに打って封鎖してみたいという気分になる。でも色々と考えているうちに、結局ここを手抜きして上辺H4と一本覗いてみたくなったりするかもしれない。でも白にBと詰められて裸で逃げ出すようなら死んだ方がマシかもしれないので結局却下だろう。

 午前9時になり封筒が開かれると答えが出るが、きっとどれも当たらないという自信はある。

 昨日一日目に本因坊秀紳が2時間13分、羽根直樹挑戦者が4時間47分熟慮している。こんなに長時間考え続けると、きっと対局者同士にしか味わえない不思議な境地になると思ふ。でも日中これだけテンションの高い時間を過ごしてから、夜になってすぐに熟睡できるものだろうか。二日制の対局はコンディションつくりが一番難しいような希ガス。

 毎日新聞のサイトには「【11:36】武宮九段「随分ゆっくり考えるねえ。二日制は持ち時間が長すぎるんだよね」と検討陣の笑いを誘う。武宮九段は20年前、ここ玉樟園新井で行われた本因坊挑戦手合いで、一手に5時間7分も費やしたことがある。」という記述もあり、愉快だ。武宮九段らしいボケで、いい相方がいると一流の漫才師になれるかもしれない。

 しかし、棋士が長考に沈む時、一体何を考えているのだろう。色々な変化図を想いうかべて取捨選択しているのだろうか?それとも決意を固めるための迷いの時間なのだろうか?

 二日制の碁は、前人未踏の迷路をひたすら二人で歩んでいるようにみえる。
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2008年07月16日

#1840 囲碁の世界地図

 囲碁の世界地図を眺めてみた。数えてみると棋戦はいつのまにか14タイトルと増殖している。14タイトルのチャンピオンは韓国が8、中国が6、日本が0で、世界戦とはいうものの、結果は単に中韓二国対抗戦の様相を呈している。

 これらのタイトルがさらに増殖して、そのうちタイトルホルダーがヨーロッパ・アジア・北米などと世界各地から出現する日が来るかもしれない。そんな日が来ると囲碁の国際戦も今以上に盛り上がることだろう。

 まあそれはともかく、今日から本因坊戦第6局が静岡県伊豆市の玉樟園新井で打たれる。長い時間をかけた戦いには世界戦のような早碁とはまた違った趣向があり、スリリングで楽しい。二日制の碁の楽しみ方は色々あろうが、封じ手を巡り両者の想定図がどうなっているかを推理することがファンにとって一番楽しいことかもしれない。

 せっかく超一流棋士が陣取って解説されるなら、味の悪いのは承知で、徹底的に封じ手を巡ってどんな変化図が考え得るのか目に見えるように示して頂くと、観客には面白いと思ふのだが、どうなんだろう?両対局者の想定する変化図より外野の変化図が正確で美しい、などという単純なことにはならないと思ふ。もし万が一検討陣が詳細に検討した筋に入っても、勝敗の行方が見えるまでは何度も色々な迷路に入り込むので、一向に差し支えないような希ガス。

12th LG Cup Lee Sedol(Korea)
Host Organization : Lucky Goldstar / Chosun Ilbo 

12th Samsung Cup Lee Sedol(Korea)
Host Organization : Samsung Fire & Marine Insurance,Korea Baduk Club, Unitel

21st Fujitsu Cup Gu Li(China)
Host Organization : Fujitsu / Yomiuri Shimbun

3th Toyota & Denso Cup Lee Sedol(Korea)
Host Organization : Toyota & Denso, Nihon-Kiin

6th Chunlan Cup Gu Li(China) 
Host Organization : Chunlan group / China Weiqi Association

5th Ing Cup Chang Hao(China)
Host Organization : Ing Educational Foundation

3rd Zhonghuan Cup Lee Changho(Korea)
Host Organization : JP-Morgan

19th Asian TV Cup Lee Sedol(Korea)
Host Organization: NHK(Japan), KBS(Korea), CCTV(China) 

9th Nongshim Cup Team China
Host Organization: Nong-shim Sin Lamyeon Bae

1st Dali Cup Park Jieun(Korea)
Host Organization : Dali Travel Co.

1st Yuanyang Cup Park Jieun(Korea)
Host Organization : Yuanyang Co.

6th Jeongganjang Cup Team Korea
Host Organization : Jeongganjang Co.

9th Agon Cup (Japan-China) Liu Xing(China)
Host Organization: Agon religious China, Xiamen

8th Asian New Star Match Team China
Host Organization : Kangnung Korea

参考:KIN's Homepage
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2008年07月13日

#1837 NHK杯1回戦第15局 柳時熏九段対植木善大八段

解説は山田規三生九段。

 柳時熏九段が出場するので久しぶりにNHK杯を観戦しようと思っている。記録を見ると平成18年に600勝を達成しており、さらに数々のタイトルに輝き超一流棋士の貫録十分である。しかし2000年の暮れと2002年2月の事件があって以来、それまで飛ぶ鳥を落とす勢いだった柳時熏九段が失速したように見える。柳ファンとしては残念である。まだまだ老けこむような年齢ではないので、全盛期のような柔らかくて切れ味の鋭い碁をファンに見せてもらいたい。

 対する植木善大八段は平成15年に400勝を達成しており、タイトル戦に登場する機会が少なかったので多少地味だが、これだけの勝ち星を挙げた実績は一流棋士の資格十分だろう。何度かNHK杯で見たことがあるが今回の対戦相手は同世代の柳時熏九段なのできっと力が入ると思ふ。相当激しい碁になるような希ガス。

 それにしてもあれ以来対局の終了はお互いに「ありませんね」とか「パス」と声を掛け合ってからダメ詰めに入っているのだろうか?寡聞にして知らない。

柳時熏(りゅうしくん、ユ・シフン 1971年12月8日 - )は、囲碁の棋士。韓国ソウル市出身、日本棋院所属、九段、大枝雄介九段門下。天元戦4期、王座戦1期、棋聖戦挑戦など。棋風は全局的に手厚く、スケールの大きな攻めと柔軟性が特長。名前は日本では日本語読みで呼ばれている。

2002年の棋聖戦での王立誠との七番勝負第5局は、2勝2敗の後の2月20、21日に行われた。二日目の終局直前、ダメ詰めを残すのみとなった段階で先番の柳が盤面9目の優勢と目されていた。298手目に王が6子へのアタリを打ったが、柳は299手目にそれを継がなかったため、王は「僕は終わったとは言ってない」と言って、立ち会い人の石田芳夫を呼んだ。石田と主催者読売新聞社が協議し、ビデオも確認して、終局の合意はされていないと認め、王はアタリの6子を抜き、柳はここで投了した。この時について後に王は、「くたくたの精神状態」の中で「誰が悪いのではなく」起きてしまったことと言い、柳は「集中力を切らした自分が悪い」「でも第7局じゃなくてよかった」と述べた。次いで柳は第6局も敗れ、棋聖位獲得はならなかった。この事件は、囲碁界で初めてビデオを用いた裁定となり、終局時のルールやマナーに関する議論も巻き起こした。

平成3年:第16期棋聖戦四段戦優勝
平成4年:第17期棋聖戦四段戦連続優勝・第23期新鋭トーナメント戦優勝
平成6年:第9期NEC俊英トーナメント優勝・第20期天元戦林海峰天元を3-1で破る☆入段から6年8ヶ月での七大タイトル獲得は史上最短記録
平成8年:第51期本因坊戦挑戦者・第44期王座戦で王立誠王座を3-0で破り王座奪取・第22期天元戦防衛で3連覇
平成12年:第26期天元戦で小林光一天元を3-0で破り天元位奪取
平成14年:第26期棋聖戦挑戦者
平成15年:第22期NEC杯優勝

平成18年:通算600勝達成

植木善大(うえきよしお 1969年2月25日 - )
山下順源七段門下 56年院生 60年入段、同年二段、62年三段、63年四段、平成2年五段、3年六段、6年七段、13年八段
門下に武井孝志六段、阪本寧生二段、種村小百合初段
日本棋院関西総本部所属

昭和60年:大手合第2部優勝
平成6年:王座戦本戦入り
平成9年:棋聖戦七段戦準優勝
天元戦本戦入り3期 碁聖戦本戦入り4期 NHK杯出場3回

平成15年:通算400勝達成
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2008年07月12日

#1836 名人への道・井山裕太

 井山裕太八段が名人戦の挑戦権を獲得した。19歳という年齢が史上最年少ということもあって話題になっているが、井山の実力からすればあまり違和感がない。何しろ16歳で阿含・桐山杯で優勝した時に彼の実力は実証済みなのである。あの時倒した相手は、1回戦が張栩名人・2回戦が王立誠九段・準決勝が趙治勲十段・決勝が小林覚九段で、少しでも囲碁を知っている人なら井山裕太が倒した相手は、いずれも日本囲碁界の最高峰を極めた巨人ばかりだということに気がつき軽い眩暈を覚える筈だ。16歳でこの棋戦を勝ち抜くには運だけでは不可能で、それ相応の実力がなければ無理である。あれから3年が経過し、井山八段はさらにスケールアップしている。

 今回の名人戦リーグに在籍していた棋士の成績を見ると、高尾秀紳本因坊4勝3敗・山田規三生九段4勝2敗・坂井秀至七段4勝3敗・小林覚九段4勝4敗・依田紀基九段3勝4敗・黄翊祖七段3勝4敗・趙治勲十段3勝3敗・陳嘉鋭九段0勝7敗と大激戦で、その中にあって井山裕太八段は6勝1敗と最終局を待たずに名人戦の挑戦権を獲得したのである。8月には残り1局を依田紀基九段と打つのだが、名人戦の檜舞台を前にして世界的大棋士ヨーダからどんな激励を受けるのか興味深い。ひょっとすれば相当激しくキツイ餞別を貰うような希ガス。

 井山裕太八段の活躍については2005年08月21日に「井山裕太」と題して拙BLOGにも少しカキコしている。

 あれからおっつけ3年になる。時の流れは速いものだとつくづく思ふ。

 井山裕太八段の簡単なバイオグラフィは

生誕:1989年5月24日
5歳:囲碁を覚える
6歳:石井邦生九段に弟子入り
8歳:少年少女囲碁大会全国大会で優勝
9歳:同大会を連覇
9歳:全日本こども囲碁大会優勝
13歳:囲碁棋士となる 初段・二段
14歳:三段
16歳:第12期阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦で小林覚九段を破り優勝、四段から七段へ飛び級昇段
16歳:第2回中野杯・U20選手権優勝
17歳:第32期棋聖戦リーグ入り
17歳:第3回中野杯・U20選手権優勝 2連覇
18歳:第4回中野杯・U20選手権優勝 3連覇
18歳:2007年12月31日現在通算成績 196勝62敗
19歳:名人リーグを勝ち抜き挑戦権獲得 八段に昇段

となり、人生80年とすればまだまだ始まったばかりで、これからこのバイオグラフィには色々なことが記されるだろう。今回の名人戦の挑戦権獲得は井山裕太のバイオグラフィからすればほんの小さな出来事になるかもしれない。

 しかも張栩名人との第1局は9月4日・5日に当地で打たれるので、こんなに嬉しいことはない。9月上旬は爽やかな晴天の日が多く、酒も食べ物も美味しいので、随伴してくる関係者には最適の地だ。そして新しい囲碁の歴史がここから始まるのは光栄である。σ(゚ー^*)

井山七段が囲碁名人挑戦権 タイトル戦最年少の19歳
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2008年07月08日

#1832 第21回世界囲碁選手権・富士通杯決勝

 昨日富士通杯の決勝戦が日本棋院会館で打たれ中国の古力Gu Li九段が韓国の李昌鎬Lee Changho九段を下して優勝した。

第21回世界囲碁選手権・富士通杯本戦組み合わせ

 これで韓国棋士の連覇は10で止まった。日本の棋士が優勝したのは1997年の小林光一九段にまで遡らなければならないのが寂しい。ここまで低迷が続くと、おいどんの目の黒いうちに日本棋士が優勝する確率はウインブルドン選手権で日本選手が優勝する確率より本当に大きいのだろうか?と思ってみたりするテスト。

 今回本戦に出場した日本棋士は、山下敬吾九段・高尾紳路九段・河野臨九段・王立誠九段・趙善津九段・山田拓自七段・井山裕太七段、シード選手の依田紀基九段である。ベスト8の顔ぶれは朴永訓Park Yeonghun世界選手権者・常昊Chang Hao九段・李世ドルLee Sedol九段・古力Gu Li九段・李昌鎬Lee Changho九段・趙漢乗Cho Hanseung九段・劉星Liu Xing七段・依田紀基Yoda Norimoto九段であった。優勝はしなくともせめてベスト8に複数の日本棋士がいてほしいと願うのは贅沢な望みなのだろうか?

 昨日の夕方偶然に第20回テレビ囲碁アジア選手権1回戦が放映されていたので、張栩九段対謝赫七段の対局を見たが、張栩九段の完敗であった。悪いものを見てしまった。考えてみるとテレビ囲碁アジア選手権も最近はいつも1回戦で負けているのだった。ミーハーとしては日本の棋士が勝ってくれないとツマラナイのである。orz

 wiki世界囲碁選手権富士通杯(せかいいごせんしゅけんふじつうはい)は世界各国・地域の代表選手による囲碁の世界一を決める棋戦。1988年にプロ棋士による世界選手権としては最初に開始され、毎年1回開催される。
* 主催 読売新聞社、日本棋院、関西棋院
* 後援 文部科学省
* 協賛 富士通株式会社

優勝賞金 1,500万円
準優勝 500万円
第三位 300万円
第四位 150万円
準々決勝戦敗退 80万円
2回戦敗退 48万円
1回戦敗退 24万円

富士通杯 過去の優勝者と決勝戦(左が優勝者)
* 第1回(1988年)武宮正樹(日本) - 林海峰(日本)
* 第2回(1989年)武宮正樹(日本) - 林海峰(日本)
* 第3回(1990年)林海峰(日本) - 聶衛平(中国)
* 第4回(1991年)趙治勲(日本) - 銭宇平(中国)(銭病気による不戦勝)
* 第5回(1992年)大竹英雄(日本) - 王立誠(日本)
* 第6回(1993年)劉昌赫(韓国) - ゙薫鉉(韓国)
* 第7回(1994年)゙薫鉉(韓国) - 劉昌赫(韓国)
* 第8回(1995年)馬暁春(中国) - 小林光一(日本)
* 第9回(1996年)李昌鎬(韓国) - 馬暁春(中国)
* 第10回(1997年)小林光一(日本) - 王立誠(日本)
* 第11回(1998年)李昌鎬(韓国) - 常昊(中国)
* 第12回(1999年)劉昌赫(韓国) - 馬暁春(中国)
* 第13回(2000年)゙薫鉉(韓国) - 常昊(中国)
* 第14回(2001年)゙薫鉉(韓国) - 崔明勲(韓国)
* 第15回(2002年)李世ドル(韓国) - 劉昌赫(韓国)
* 第16回(2003年)李世ドル(韓国) - 宋泰坤(韓国)
* 第17回(2004年)朴永訓(韓国) - 依田紀基(日本)
* 第18回(2005年)李世ドル(韓国) - 崔哲瀚(韓国)
* 第19回(2006年)朴正祥(韓国) - 周鶴洋(中国)
* 第20回(2007年)朴永訓(韓国) - 李昌鎬(韓国)
* 第21回(2008年)古力(中国) - 李昌鎬(韓国)
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2008年06月30日

#1824 NHK杯1回戦第13局 山城宏九段対梅沢由香里女流棋聖

 解説は林海峰名誉天元。

 篤姫の碁の監修で知られる梅沢女流棋聖と自然浸透流の遣い手山城宏九段の対局である。対局中に山城九段が打った瞬間、林海峰名誉天元・司会の中島美絵子初段・対局者の梅沢由香里女流棋聖・記録の巻幡多栄子三段・秒読みの万波奈穂二段が同時に驚きの声をあげたのがこの局面である。下辺は勝負を決する大コウになるものと思い込んでいたので、おいどんも思わずのけぞってしまった。こんな柔軟な発想は一体どこから出てくるのだろう?
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 結局下辺の白は自力で活きてしまい、なるほどこの手は自然浸透流の真骨頂である。このあとも梅沢女流棋聖は素晴らしい頑張りを見せ、久しぶりにNHK杯で面白い碁になったが、残念ながらヨセてもヨセても届かず、180手で無念の投了となった。

 それにしても、最近の篤姫は碁ではなく五目並べばかりして、立派な碁盤がもったいないお化けに食べられてしまいそうで、ちょいと残念である。

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2008年06月24日

#1818 第63期本因坊戦第4局 封じ手予想クイズ

 すっかり忘れていたが本因坊戦第4局が打たれているのだった。第一日目の封じ手予想クイズがあったので少し考えたが、これはさすがにAに打ちたくなる。

 でも、きっと違うだろうと言ってみるテスト。あと10分で結果が出る。

 この布石では本因坊秀紳が棒に勝つような気がする。

 先週の囲碁将棋ジャーナルで久しぶりに藤沢名誉棋聖のお姿を拝見した。藤沢師匠が弟子の秀紳本因坊にまだまだ力が弱いという激励の言葉を述べられていたが、何だか画面を眺めているとツラクなってその模様を記事にしなかった。この番組ではアマ世界大会で当地出身の土棟喜行アマの棋譜解説もあったので少し書きかけたのだが、結局投稿しなかった。

 藤沢名誉棋聖の激励の言葉を受けて、今日は本因坊秀紳が鬼神のような強さを発揮すると思ふ。

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2008年06月15日

#1808 第56回NHK杯1回戦第11局  森田道博九段対瀬戸大樹六段

 先週の1回戦第10局 結城聡九段対陳嘉鋭九段の対局の録画を見ながらメモをした。右下の白が死んだのには驚いたが、碁にこんなことは付きものなので仕方があるまい。でも白が死ななくとも地合いで黒が良さげで、黒の完勝譜だったかもしれない。

 今日の対局も楽しみだなあ。瀬戸大樹ガンガレ!

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2008年06月13日

#1806 第63期本因坊戦七番勝負第3局2日目 本因坊秀紳三連勝

 毎日新聞の解説によると、昼食休憩後の「【13:46】控え室で「105手までの時点で、黒がやや優勢」との声が上がる」となっている。

 これが105手の図。素人目に見ても黒に不安な石がなくしかも地もあり、優勢に見える。しかし具体的にどの程度優勢なのか判然としない。

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 プロの目から見ると黒105で僅かに優勢を確立してから、そのまま本因坊秀紳が押し切ったようである。最後はコウで少し振り替わりがあったが、これは白が投げ場を求めたカタチ作りなので、勝敗には影響がない。

 絶好調で臨んだ羽根挑戦者が意欲的な序盤の仕掛けを試みたものの、本因坊秀紳は微動だにせず、横綱相撲で寄り切った、という印象である。本因坊秀紳強し!

 このままこのシリーズが終わるのだろうか?

 全仏のナダルとフェデラーの信じられないような決勝戦のようにならないことを祈る。

 第4局は6月23・24日に三重県四日市市の「茶室泗翠庵」で打たれる。立会人は彦坂直人九段。奇しくもウインブルドンの開幕と重なる。楽しい夏はまだまだ続く。

 寝不足にならないように気をつけよう。d(^^*)

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2008年06月12日

#1805 第63期本因坊戦七番勝負第3局 第1日目 封じ手予想

 第63期本因坊戦予想クイズ

 ここで封じ手。おいどんなら無条件に本命のAと打つのだがどうなんだろう。

 それにしても一気に険しい局面になったものである。碁はコワヒなあ・・・

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2008年06月11日

#1804 第63期本因坊戦七番勝負第3局 第1日目

 本因坊秀紳の先番で打たれる第3局の立会は石田芳夫九段、毎日新聞の解説は河野光樹七段、TVは稲葉祿子アマ六段の司会で解説は王銘エン九段、記録は武宮陽光五段と向井梢恵初段。幽玄の間の解説は不明。毎日新聞のサイトで速報記事が掲載され、TVで生中継され、ネットでリアルタイムで盤面を見ることが出来る。全く素晴らしい時代になったものだ。個人的には対局室で記録を取る武宮陽光五段のあご髭が気にかかる。オヤジより男前になっていると思ふ。

 まあそんな冗談はさておいて、第63期本因坊戦七番勝負第3局は北九州市門司区港町の門司港ホテルで打たれる。野次馬としてコソーリどんなホテルか覗いてみた。やはり関心があるのは食事なので、レストランを見ると2階にメインダイニング・ボルトーネがあり、朝食はここで和洋バイキング\1,732という表示がある。昼食はAコースが\1,900、Bコースが\2,500、Cコースが\3,400で、事前に予約をすると門司港キュイジーヌランチコース\3,465とか\5,775とかがある。当然Aコースのカレー\1,900で昼食を済ませるだろう。余裕があればBコースになるかもしれない。ディナーは17:30から楽しめるが、Aコースは\6,930、Bコースは\9,240、Cコースは\11,550なので恐らくホテルから出て近くの居酒屋で晩飯を食べることになるだろう。焼き魚に刺身に漬物に酢の物あたりで満腹である。生ビールを1杯だけ飲んで、家内と健康を祝して小さく乾杯をするだろう。病気をしてから食が細くなったので、あまり食事にお金を費やす気分になれなくなってしまった。というより、諸般の事情からそんな贅沢は出来そうにない。

 歴史あるタイトル戦を戦うのだから、挑戦者にも本因坊にもホテル自慢の豪華な食事を楽しんで貰いたいところだが、勝負の最中は神経質になっているのであまり食欲も湧かないような希ガス。どうなんだろう。

 今期の本因坊のリーグ表を眺めると羽根直樹挑戦者が6勝1敗で断トツの1位であったが、2位は4勝3敗の山田規三生九段、3位は4勝3敗の山下敬吾棋聖王座、4位は3勝4敗の依田紀基九段、陥落は2勝5敗の蘇耀国八段、3勝4敗の張栩名人碁聖・王銘エン九段・溝上知親八段の4名で、実にまあ大激戦だったことが分かる。遠くから「それでヨーロッパのアマチュアの方々は、こういう世界棋戦を見るわけですね」「はい」「とすると、日本の棋士というのはどういう目で見られてますか?」「弱いと思われてますよね」という声がかすかに聞こえるが、今は聞こえないフリをしておこう。

 しかし絶好調で臨んだはずの羽根直樹挑戦者は第一局白番3目半、第二局黒番中押し負けと元気なく本因坊秀紳に完敗してしまった。二日制対局では本因坊秀紳に敵はいないような強さだ。羽根直樹挑戦者は第三局の白番を落とすといきなりカド番に追い込まれてしまうという危機的状況にある。営業的な側面からも挑戦者の危機管理上からも、挑戦者が一矢を報いないとここは非常にマズイ。ここを落とすと、ただでも静かすぎる本因坊戦が一気に盛り下がること確定だ。ガンガレ羽根!

 主催の毎日新聞社のHPには「囲碁:本因坊戦第3局関連イベント「ペア碁大会」のお知らせ」があり、13路盤でペア碁を楽しめるという企画もある。ひょっとすれば女流の綺麗所と一緒にペアが組めるかもしれない。ドキドキしながら13路を迷走するのもご愛嬌だろう。この企画は面白いと思ふ。古今東西年寄りは楽しそうな企画には目がないのだ。

 今日は午前9時からTVの中継が入る。掃除をしながら中継を見て、ついでに函館の決勝戦を検討し、その後ウオーキングをして、それから昼食を摂り、午後は少しだけリハビリテニスをしたあとに洗濯をして、夕方の中継を見てから買い物をして夕食の支度をする予定だ。

 さてそろそろ時間なのでTVの前に陣取って観戦しよう。

 1手目はあっという間に右上隅の星に打たれた・・・
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2008年05月28日

#1788 第63期本因坊戦七番勝負第2局 封じ手予想

 第2局は挑戦者の羽根直樹九段が49手目を封じた。それがこの図である。

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 日本棋院の「封じ手予想・次の一手クイズ」にはこの図が示され、Aが本命、Bが対抗、Cが三番手と書かれている。本命・対抗・三番手のオッズは示されていない。

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 本命とされているAは殆ど絶対の先手なのでやはり有力だと思ふが、本命に賭けるのは勝負の鉄則から外れるので気が引ける。Bの対抗は下辺への打ち込みだが、白にCと打たれると何だか味気ないので却下。Cの三番手は中央と下辺の白をはっきり分断するので結構有力だが、活きている石から動いているような雰囲気があるので気に入らない。ということでグチャグチャとない知恵を絞って考えたのが、横ツケである。白がハネたらハネ返す。昔から「下手の横ツケ」と言われる絶(ヘボ)妙手なのだが、どこに打っても当たらないのだからこれでいいのだ。

 封じ手予想は結構楽しいのでいつもチャレンジしている。外れても貧乏になるわけではないので平気なのだった。(@^−^)

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2008年05月06日

#1763 篤姫の碁

 先日放映された篤姫の碁についてvoice of stone のhidew さんが画像をキャプチァしてくれていたので、それを参考に図を作ってみた。こんな感じだと思ふ。

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 黒には出口がないので三子を犠牲にしてイキを図ろうとするが、白はコウに弾いて黒が全滅、投了という局面に見える。

 でも盤面全体を見渡すと、ここが死ななくとも黒には地がないので勝ち目が薄い勝負に見えるがどうなんだろう?

 で、このドラマの囲碁指導をしているのが梅沢由香里女流棋聖で、NHKのサイトにはインタビュー記事がある。「囲碁がドラマで果たす役割をわかりやすく表現」という記事でなかなか面白い。

 あの囲碁のシーンはというページを見ると、

 「今和泉家最後の夜に」
 「斉彬の真意を囲碁で推し量る」
 「初めての対局」
 「尚五郎、初勝利!」
 「江戸での再会」

 と過去に5度も囲碁の対局シーンがあったようで、それらの場面について梅沢由香里女流棋聖の懇切丁寧な説明がついている。この盤面は「江戸での再会」に用いられたようで、解説には「薩摩へ戻ることになった尚五郎が、斉彬の計らいで篤姫と碁を打つことに。御台所になる不安を口にする篤姫に『なれる、やり抜ける』と励ます尚五郎。碁は負けてしまったけれど、友の力強い言葉は篤姫の心に残る」と書かれている。ドラマを見ていないので何とも言えないが、負けっぷりが見事なので十分篤姫も励まされたように感じる。

 あの囲碁シーンは

 でも、いつからこんなお洒落なページが出来ていたのだろう?全然知らなかった。

 今後対局のシーンがあるかどうか分からないが、これからは毎週大河ドラマ篤姫を見るように、日曜日の午後はNHK杯を眺めながらしっかり昼寝しようと思っている。

 篤姫役の女優さんの笑顔が素晴らしい。って優香、クリソツだぁ。吃驚!
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2008年04月28日

#1755 カンガルーカップ国際女子オープン

 カンガルーカップ国際女子オープンの主催は「ぎふスポーツフェア2008実行委員会」、公認が「国際テニス連盟(ITF)・(財)日本テニス協会」、主管が「岐阜県テニス協会」、特別協賛が「西濃運輸・(財)田口福寿会」で、試合日程はシングルス予選 4/27(日)〜4/29(火)、シングルス本戦 4/30(水)〜5/4(日)、ダブルス本戦 4/29(火)〜5/4(日)となっており、注意書きとして「※試合開始時刻、対戦相手は試合前日に決定されます」と書かれている。国際大会としては賞金も少なく非常に小さい大会だが、WTAのポイントを獲得するためには重要な大会である。WTAのポイントがなければ更に上位の大会に出場することができないのだ。プロを名乗るのは簡単だが、プロという名前だけでは生活はできない。プロテニスは勝たなければお話にならない世界である。

 この大会がクルム伊達公子の出場によって大いに盛り上がっている。

 この大会の第一シードは中村藍子(WTAランキング82位)、第二シードはタイのTANASUGARN, Tamarine(88)、第三シードが台湾のHSIEH, Su-Wei(112)、第四シードがイギリスのO'BRIEN, Katie(120)で本選出場枠は32で、すでに決定している28人の本戦出場選手のランキングは中村の82位から高雄恵利加の242位である。その他に予選上がりの枠が4つ用意されている。

 予選上がりの4つの枠を争い予選が行われている。予選出場選手は31人で、WTAランキングは244位から389位である。

 その他に補欠・予選繰上り待ち選手リストが公開されており、選手数は99人でWTAランキングはTAKAGISHI, Tomoyoの397位を筆頭にKARIKOMI, Saoriの1051位まで、それ以外の選手は未だにWTAのランキングポイントを獲得していない選手である。

 要するにこの大会には本戦出場確定選手が28人、本戦未定の枠が4、それを争う予選出場選手が31人、更に予選繰上り待ち選手が99人いる、ということだ。

 かようにテニスの国際大会はきっちりとランキングで選手が区別され、とにかく色々な大会で勝ってポイントを獲得しなければ本戦に出場することはできない。カンガルーカップ国際女子オープンクラスの大会でも本戦に出場するためには伊達公子の名前だけでは無理で、当然の如く予選枠を勝ちきらないといけない。

 昨日伊達が対戦した相手は田島杏奈で、WTAのランキングはないがJTA261位の選手である。JTAとは日本テニス協会の略で、要するに国内261番目の実力を持った選手と言えなくもない。

 tennis365.netのニュースを読むと、【女子テニスの元世界ランキング4位で、12年ぶりの現役復帰を表明した37歳のクルム伊達公子(日本)(フリー)が27日、岐阜長良川テニスプラザで、復帰初戦となるツアー下部大会のカンガルーカップ国際女子オープンのシングルス予選1回戦に出場、6−7、6−1、6−3で田島杏奈(岐阜・県岐阜商高)を下し、久々の公式戦を白星で飾った。クルム伊達はややミスが目立ち、第1セットをタイブレークの末に奪われたが、その後2セットを連取した。28日にも予選を戦い、29日からの本戦出場を目指す。】とある。この調子では正直言って28日の予選を勝ちきるのは相当に難しそうだが、久しぶりの公式戦なので調子を取り戻せば何とかなるかもしれない。

 しかし、本戦では当然トップシードのポケットに入るので1回戦で負ける公算は大だ。本戦の1回戦に注目したい。

 話は変わるが、碁のNHK杯に出場する選手たちの選抜方法はどうなっているのだろう?これだけ悲惨な負け方ばかり繰り返されると、碁もWTAのようなランキング制度に基づく選手選考が必要だろうと思った次第である。

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2008年04月26日

#1753 篤姫の碁

 日本棋院のHPを覗くと【NHK大河ドラマ「篤姫」4/27放送で篤姫と尚五郎の囲碁シーン!これまでも数多くの囲碁シーンが登場しているNHK大河ドラマ「篤姫」ですが、4/27放送の第17回「予期せぬ縁組み」の中で、久しぶりに篤姫(宮崎あおい)と尚五郎(瑛太)の囲碁対局シーンが予定されています。是非ご注目ください。NHK総合・デジタル総合 午後8:00から NHKデジタル衛星ハイビジョン 午後6:00から NHK衛星第2 午後10:00から】という宣伝文句が出てきた。

 実際の話、どんな状況で碁が打たれるのかストーリーをチェックしてみた。

 【篤姫(宮崎あおい)の江戸城大奥へのお輿入れが翌年早々と決まり、江戸の薩摩藩邸は華やいだ雰囲気に包まれていた。西郷(小澤征悦)は、篤姫の嫁入り道具の選定を命じられて奔走するが、幾島(松坂慶子)にはもっと質の高いものを用意するようにと突き返され続ける。そんな折、尚五郎(瑛太)がようやく江戸詰めに選ばれる。初めての江戸暮らしに尚五郎は驚くばかり。斉彬(高橋英樹)に身近に接し、お庭番として活躍している西郷の姿にも刺激され、蘭学等の勉強に励む。
 しかし、わずか数か月後、尚五郎は斉彬に呼ばれ、予期せぬ重大な命令を受ける。小松清猷(沢村一樹)が赴任先の琉球で病死したため、尚五郎は清猷の妹・お近(ともさかりえ)と結婚し、小松の家を継ぐようにというのだ。

 あまりの突然な縁組に驚きを隠せない尚五郎に、斉彬は篤姫との面会を特別に計らう。篤姫と久しぶりに囲碁を打つ尚五郎。すっかりと御台所にふさわしい落ち着きを身につけた篤姫の成長ぶりを目の当たりにし、尚五郎も自らの運命に覚悟を抱く。

 尚五郎が去った江戸の薩摩藩邸では、お輿入れの準備も大詰めを迎えていた。そんなある夜、突如、江戸の町を大地震が襲う……。 】

 ウーム、状況的には縁談が決まっても未だに宮崎篤姫に思いを寄せる瑛太尚五郎が久しぶりに宮崎篤姫と対面して碁を打つ、という設定だ。しかも、あの自由奔放でおきゃんな宮崎篤姫が13代将軍・徳川家定の正室になることが決まっていることが周知されているのだった。要するに宮崎篤姫が【いつのまにか御台所にふさわしい落ち着きを身につけた篤姫の成長ぶり】を碁に託して見せつけるシーンなのだった。これでは瑛太尚五郎に勝ち目はない。まあ中押し負けである。

 時代を考えると当時の布石は小目なのでおそらく四隅は星ではないだろう。何かの手違いで両者が三連星の布石を敷いていたり、ひと隅で大ナダレ定石のカタチが生じていたりすると時代考証的に変なので、囲碁愛好家のジジババからNHKに抗議の嵐が殺到するかもしれない。

 身分の格からいうと宮崎篤姫のほうが遙かに上なのできっと白だろうが、果たして盤面は序盤なのか中盤なのか終盤なのか、碁盤が何寸ものなのか、碁石の厚みがどの程度なのか、白石の蛤のひだひだが画面上で確認できるのか、両者の碁笥にはどの程度石が残っているか、対局のとき梶原先生のような扇子を持っているか、チクン大棋士のようにハンカチを口に咥えているか、甚だ興味は尽きない。

 おいどんがこのシーンの演出家なら、やはり状況から考えても宮崎篤姫がボコボコに潰されているのはアジが悪いので、布石が終わって中盤に入りかけで相互の石が程良く配置されて盤面の調和がとれているが、よく見ると白のほうがほんの少し厚い、という感じに設定するだろう。そして映像的には宮崎篤姫が白石を碁笥からしなやかに取り出し、細く長い指で盤面の急所に石を打ち下ろす、というシーンをアップで撮影する。何といっても美しい人が優雅に盤面に石を打ち下ろす姿は碁の真骨頂で、魅力溢れる映像になるのは間違いのないところだ。これは洋の東西・古今東西を問わない。碁は女性の魅力を引き出す道具である。

 果たしてどんなシーンになるのか興味深い。

 しかし、このドラマは午後8時という深夜番組なので一度だけしか見たことがない。明日の27日は久しぶりに夜更かししようと思っている。(・_・)v
posted by あど at 06:00| 青森 | Comment(4) | TrackBack(1) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする