2008年08月23日

#1884 警察白書

 平成20年版の警察白書は面白そうだ。捜査員のアンケート調査が掲載されている、と報道されている。是非読んでみたい。

 犯罪捜査に協力する人が激減し、聞き込み捜査が年々困難になってきていることに対抗する手段として、警察庁は科学捜査の手法を活用して犯人を捕まえようというお題目「変革を続ける刑事警察」を掲げたようである。すなわち、「DNA型記録の検索システム」「犯人像を推定するプロファイリング」など科学技術の活用である。ヒトのDNA型は個人識別精度が極めて高く、従来あった指紋と同様犯罪現場に遺留されたDNA型と犯人のDNA型を照合することによって効果が上がるが、いくら犯罪現場に犯人のDNA型資料と考えられる物質が遺留されていても、肝心の犯人あるいは容疑者が浮かばなければ活用出来ない。つまり、事件の容疑者を割り出すのはあくまでも捜査の力によるものと思われ、その裏付けとしてDNA型鑑定はある。DNA型を検査したからといって、犯人が絞り込まれることはあり得ない。いくら捜査をしても何ら犯人に結びつく有力な情報が得られず、容疑者そのものが全く浮上してこなければ役に立たないと考えられる。

 DNA型鑑定が犯罪捜査に役に立つ条件は、犯罪歴のある者のDNA型を全て検査出来る体制を確立して大きなデータベースを構築するか、日本国民全員のDNA型を検査してデータベースを構築するということが考えられるが、そんなことは一般人の指紋採取が行われなかったように、無理な話だ。国民の同意が得られないと思ふ。しかし、犯罪者が身柄を拘束された時に指紋を採取されるようにDNA型が採取されるような時代になる可能性はある。将来的にデータベースが整備されると「DNA型記録の検索システム」は飛躍的に大きな力を発揮するかもしれない。

 しかし現状では捜査の力によって容疑者が浮かびあがらないと、遺留DNA型に犯人の名前が書いているわけではないので使い道がない。多大な費用と時間をかけて開発したDNA型検査システムが現実の捜査に活用できないのでは情けない。困り果てた挙句、そんな現状を打破しようと考えられたのが「犯人像を推定するプロファイリング」なるものかもしれない。

 確かに聞き込みによる捜査の力で容疑者の割り出しが困難になってきたのは事実だろう。白書に述べられているように聞き込みに行っても【「無関心」「相互不干渉」の風潮が広がり、聞き込みがしにくくなった】というのがマンネリサスペンスドラマを見ても明らかだ。だから「犯人像を推定するプロファイリング」なるものを活用し、聞き込みによる情報が希薄でも犯人像を浮かび上がらせることが可能であれば、少なくとも捜査対象者が絞られるだろう。プロファイリングによって機械的に容疑者を浮上させよう、という淡い期待が込められているように感じる。すなわち、プロファイリングによって犯人の性別・年齢・性格だけでも推定出来れば、ある程度犯人像が浮かぶので捜査効率が上がり、犯人検挙に結びつくのかもしれない。

 しかし実際に警察白書を読んでみないと自分勝手な全く筋違いの思い込みかもしれないので、警察庁のHPに出向いて平成20年版の警察白書のPDFを開いた。「平成20年警察白書本文については、現在、作業中です。」という大きな文字が飛び込んできた。改めて記事を読むと【警察庁は22日、08年版の警察白書を閣議に報告した。】とある。一般人が読めない段階での報道だったのだ。

 閣議報告が終わり、警察白書の本文が確定してから報道しても良かったような希ガス。
 

警察白書:「無関心」捜査に壁 「科学の活用で強化」 
 警察庁は22日、08年版の警察白書を閣議に報告した。「変革を続ける刑事警察」と題した特集で、聞き込み捜査や盗品からの容疑者の割り出しなど、「人」「物」からの捜査が困難になっているとし、科学技術を活用した犯罪捜査で捜査力の強化を進めていくことを強調している・・・
posted by あど at 07:43| 青森 ????| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月22日

#1883 寒い朝

 寒さで目が覚めた。室温を見ると丁度20℃になっているが、微妙に手が冷えている。玄関に出ると空気が冷たく半袖のパジャマでは耐えられない。今週は月曜日にかろうじてお日様を拝めたものの、火曜日からは終日雨模様の日が続いた。一昨日は午前9時頃に大きな落雷が轟きわたり思わず臍を押さえた。あれが夏の終わりの合図だったのかもしれない。週の中頃から朝晩の空気が次第にひんやりとして来て秋の気配が濃くなって来てはいたが、今朝ははっきり寒いと感じる。

 いくらなんでも夏が終わるのは早過ぎる。もう少し寒さが来るのをこらえてほしい。一昨年から暑さ寒さに超敏感な体質になってしまったのだ。

 気温の予報を見ると本日の青森市の最高気温は23℃、最低気温は14℃となっている。朝晩は低いが日中はまあまあだ。しかし、八戸市の予想最高気温は18℃、予想最低気温は14℃で一日中寒そうだ。ヤマセの夏なのだろうか?青森地方気象台8月21日16時42分発表の天気概況を見ると【青森県では、24日にかけて気温の低い状態が続く見込みです。また、下北と三八上北では、23日にかけて霧の発生する所があるでしょう。農作物の管理、船舶や交通機関は濃霧による視程障害に注意して下さい。佐渡付近の低気圧は南東に、関東の東海上の低気圧は東に進んでいます。】となっている。平成20年08月22日04時00分発表の気象警報・注意報を見ると青森県全域に低温注意報が出ており、下北・三八・上北には濃霧注意報が出ている。8月に低温注意報はやめてほしい。

 東北地方全域を眺めると、低温注意報は青森県だけに発令されており、岩手秋田宮城山形福島には発令されていない。だからこの低温は夏の神様の一時的な気の迷いのようなものだと思ふ。ここ数年当地も御多分にもれず温暖化の影響から暑い夏が続いていた。昨年は耐えきれなかった記憶がある。

 暑いのも寒いのも苦手になったが、どちらかというと寒い方がツラク感じるのだった。orz

 全米オープンテニスのTV観戦にストーブは全く似合わない。

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全米オープン予選ラウンド結果

Qualifying Men's Singles
Alex Kuznetsov USA def Go Soeda JPN (14) 67(4) 67(8)

Qualifying Women's Singles
Anastasia Pivovarova RUS def Ayumi Morita JPN (28) 61 75
Rika Fujiwara JPN def Julie Ditty USA (3) 60 46 76(3)
Kirsten Flipkens BEL (20) def Junri Namigata JPN 76(3) 63
Jelena Pandzic CRO (31) def Akiko Yonemura JPN 64 36 36
Stephanie Foretz FRA (8) def Kumiko Iijima JPN 26 75 63
Irena Pavlovic FRA def Erika Takao JPN 16 62 64
Tomoko Yonemura JPN def Zuzana Kucova SVK 62 64

Rika Fujiwara JPN def Soledad Esperon ARG 64 46 76(6)
Ekaterina Dzehalevich BLR def Tomoko Yonemura JPN 46 62 60

Rika Fujiwaraがあと1勝で本戦入りが確定する。藤原のプロフィールを見るとこんなに小柄で戦えるのかといつも心配になる。でもここまで来たら次の相手のSandra Zahlavova CZE に是非勝って本戦で大活躍してほしい。

Rika Fujiwara
19 September 1981 Tokyo, Japan Kanagawa, Japan 5 ft. 1 in. (1.55 meters) 115 lbs. (52.3 kilos) Right Current 52 week rank for singles:160

Sandra Zahlavova
Czech Republic 10 October 1985 Right Current 52 week rank for singles:255

 錦織の相手はJuan Monaco ARG (29)に決まった。

 難しいなあ・・・
posted by あど at 05:54| 青森 ????| Comment(3) | TrackBack(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月21日

#1882 福島地裁判決理由要旨

 判決文を読むと、こんなに注目を集め今後の医療行為の指針となりうる重大な事件の鑑定人に、検察側が腫瘍専門のC医師を採用したことが不思議でならない。色々な経緯があって起訴したものの、起訴事実を支えるべき産科の臨床経験豊富な鑑定人を捜せなかったのは如何なものか。そもそもこの事件は医療過誤とは根本的に異なるので、検察側が適切な鑑定人を選定できなかった時点で、被告人の無罪は決定したも同然だろう。検察側が何を根拠に起訴に踏み切ったのか疑問が残る。

【医師に医療措置上の行為義務を負わせ、その義務に反した者には刑罰を科する基準となり得る医学的準則は、臨床に携わる医師がその場面に直面した場合、ほとんどの者がその基準に従った医療措置を講じているといえる程度の一般性、通有性がなければならない。なぜなら、このように理解しなければ、医療措置と一部の医学書に記載されている内容に齟齬(そご)があるような場合に、医師は容易、迅速に治療法の選択ができなくなり、医療現場に混乱をもたらすことになり、刑罰が科される基準が不明確となるからだ。この点について、検察官は一部の医学書やC医師の鑑定に依拠した準則を主張しているが、これが医師らに広く認識され、その準則に則した臨床例が多く存在するといった点に関する立証はされていない。】

 被告人の医師は無罪判決を受けたが、少しも嬉しくないだろう。

 そして、この事件をきっかけに医療の現場は大きく混乱した。

 一体誰のための何のための裁判だったのだろう、と思ふ。

福島県立大野病院事件の福島地裁判決理由要旨
 【業務上過失致死】
 ●死因と行為との因果関係など
 鑑定などによると、患者の死因は失血死で、被告の胎盤剥離(はくり)行為と死亡の間には因果関係が認められる。癒着胎盤を無理に剥(は)がすことが、大量出血を引き起こし、母胎死亡の原因となり得ることは、被告が所持していたものを含めた医学書に記載されており、剥離を継続すれば患者の生命に危機が及ぶおそれがあったことを予見する可能性はあった。胎盤剥離を中止して子宮摘出手術などに移行した場合に予想される出血量は、胎盤剥離を継続した場合と比較すれば相当少ないということは可能だから、結果回避可能性があったと理解するのが相当だ。
 ●医学的準則と胎盤剥離中止義務について
 本件では、癒着胎盤の剥離を中止し、子宮摘出手術などに移行した具体的な臨床症例は検察官、被告側のいずれからも提示されず、法廷で証言した各医師も言及していない。
 証言した医師のうち、C医師のみが検察官の主張と同趣旨の見解を述べている。だが、同医師は腫瘍(しゅよう)が専門で癒着胎盤の治療経験に乏しいこと、鑑定や証言は自分の直接の臨床経験に基づくものではなく、主として医学書などの文献に頼ったものであることからすれば、鑑定結果と証言内容を癒着胎盤に関する標準的な医療措置と理解することは相当でない。
 他方、D医師、E医師の産科の臨床経験の豊富さ、専門知識の確かさは、その経歴のみならず、証言内容からもくみとることができ、少なくとも癒着胎盤に関する標準的な医療措置に関する証言は医療現場の実際をそのまま表現していると認められる。
 そうすると、本件ではD、E両医師の証言などから「剥離を開始した後は、出血をしていても胎盤剥離を完了させ、子宮の収縮を期待するとともに止血操作を行い、それでもコントロールできない大量出血をする場合には子宮を摘出する」ということが、臨床上の標準的な医療措置と理解するのが相当だ。
 検察官は癒着胎盤と認識した以上、直ちに胎盤剥離を中止して子宮摘出手術などに移行することが医学的準則であり、被告には剥離を中止する義務があったと主張する。これは医学書の一部の見解に依拠したと評価することができるが、採用できない。
 医師に医療措置上の行為義務を負わせ、その義務に反した者には刑罰を科する基準となり得る医学的準則は、臨床に携わる医師がその場面に直面した場合、ほとんどの者がその基準に従った医療措置を講じているといえる程度の一般性、通有性がなければならない。なぜなら、このように理解しなければ、医療措置と一部の医学書に記載されている内容に齟齬(そご)があるような場合に、医師は容易、迅速に治療法の選択ができなくなり、医療現場に混乱をもたらすことになり、刑罰が科される基準が不明確となるからだ。
 この点について、検察官は一部の医学書やC医師の鑑定に依拠した準則を主張しているが、これが医師らに広く認識され、その準則に則した臨床例が多く存在するといった点に関する立証はされていない。
 また、医療行為が患者の生命や身体に対する危険性があることは自明だし、そもそも医療行為の結果を正確に予測することは困難だ。医療行為を中止する義務があるとするためには、検察官が、当該行為が危険があるということだけでなく、当該行為を中止しない場合の危険性を具体的に明らかにしたうえで、より適切な方法が他にあることを立証しなければならず、このような立証を具体的に行うためには少なくとも相当数の根拠となる臨床症例の提示が必要不可欠だといえる。
 しかし、検察官は主張を根拠づける臨床症例を何ら提示していない。被告が胎盤剥離を中止しなかった場合の具体的な危険性が証明されているとはいえない。
 本件では、検察官が主張するような内容が医学的準則だったと認めることはできないし、具体的な危険性などを根拠に、胎盤剥離を中止すべき義務があったと認めることもできず、被告が従うべき注意義務の証明がない。
 【医師法違反】
 本件患者の死亡という結果は、癒着胎盤という疾病を原因とする、過失なき診療行為をもってしても避けられなかった結果といわざるを得ないから、医師法にいう異状がある場合に該当するということはできない。その余について検討するまでもなく、医師法違反の罪は成立しない。



2007年08月21日#1354歌謡コンサート
2007年08月21日#1353山口小夜子さん逝去
2006年08月21日#689 ES細胞
2005年08月21日カレン
posted by あど at 04:50| 青森 ????| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする